前回の質問の答えです。
この英語、何処かがおかしい
どこがおかしいか、わかりましたか~
おかしな点は、実は2か所あります。
まずは、「備え付けの紙以外は流さないで」の英語です。
これが意味するのは、備え付けの紙「以外のもの(ex.ゴミなど)は流さないで」であって、備え付けの紙「以外の紙は流さないで」ではないですよね?
でも、この英語だと、流してはいけないのが「紙」に限定されてしまっています。
(常識で考えれば紙以外は流さないだろう、というツッコミはなしで海外の人には日本の常識は思った以上に通用しませんいやほんとに)
そして、2つ目のおかしな点は、この赤字部分
Do not flush any paper other than the included paper.
これを翻訳ソフトで和訳すると、
「付属の紙以外は流さないでください。」
となり、一見、なんとな~く正しいように思えますよね
しかし!
本来伝えたいことは、付属の、ではなく、備え付けの、のはず。
そして、備え付けの、を表す英単語として、ここでは provided が最適なのです。
ここで、理解を深めるために、includedとprovided、それぞれの定義を英英辞典で調べてみましょう(INCLUDED | 意味, Cambridge 英語辞書での定義)
included
containing something as a part of something else, or making something part of something else:
(何かを他の何かの一部として含むこと、あるいは何かを他の何かの一部にすること。)
例文:
・The trip cost a total of £250, insurance included.
(その旅行の費用は合計250ポンドで、保険料も含まれている。)
・Everyone, me included, agreed to the plan.
(私を含めた全員がその暗に賛成した。)
provided
past simple and past participle of provide
(provideの過去形、過去分詞)
そしてprovideの定義は、
to give someone something that they need:
(誰かに必要としている何かを与えること。)
例文:
This booklet provides useful information about local services.
(この小冊子は、地域のサービスに関する有益な情報を提供している。)
All meals are provided at no additional cost.
(全ての食事は追加料金なしで提供される。)
上記の通り、includedの方は、ある事物が、あるサービスやあるグループ等の中に含まれている、というニュアンスなのに対して、今回の場合、トイレットペーパーは、まさにトイレの利用者に必要とされているもので、それが提供されているという状況ですので、トイレで備え付けの紙、というには、providedの方が適切ということになります。
以上を踏まえて上記のお知らせを書き直すとすれば、
Do not flush any other objects than the paper provided.
あたりでしょうか。
ちなみに、toilet paperは主にイギリス英語で使われます。
アメリカでは bathroom tissueと呼びますので、スーパーなどでお買い物をされる場合は、bathroom tissueのコーナーを探してみてくださいね