クリニックで次回の予約を取る時に。
「来月の今日でお願いします。」
と言った後で、自分でも何か変な感じがしました。
それで、帰り道に考えました。
(この日本語、合ってる…?)
よくよく考えると、これはおそらく英語の影響ではないかと。
英語では、例えば今日が10日で、来月の10日と言いたい場合、
today (next) month
あるいは
a month today
と言います。
正確に言えば、
10th of the next month
(the day) one month from today
などになるのですが、あまりそう言わないんですよね。
日常的な英語は、基本、短いのです。
あるいは、今日が月曜日で、来週の月曜日と言いたい場合には、
today (next) week
あるいは
a week today
です。
いずれもnextに括弧がついているのは、言わない場合もあるから。
この場合は、文脈から未来のことだと判断できるからです。
(私は癖で言ってしまいますが。)
他にも、先月の今日であれば、
a month ago today
と言います。
last month today
とは、何故かあまり言わないようです。
一か月前・一か月後のその日は、今日ではないのに、考え出すと不思議な気がしますね。
「今日」という言葉が指すものが、状況によって日付だったり曜日だったりするわけです。
アメリカはローコンテクスト文化、つまり、均質的な日本と違って多様な人々から成り立っているため、共通認識や暗黙の了解が少なく、コミュニケーションがほぼ言語を通じて行われ、明快かつ曖昧さがない文化と言われています。
そして、英語はその筆頭言語のはずですが、このように状況から判断することもあるのですね。
意外な発見でした。
おまけ:インドネシア語の動詞には時制が無いそうです。
そのため、「ナシゴレン食べた。」と言ったつもりが、「ナシゴレン食べる。」に受け取られて、今日もナシゴレンを食べることになるとか
(実際には、時相を表す助動詞というものがあるので、ちゃんと伝えられるそうなのですが、初学者は戸惑うでしょうね)