英語を学ぶ理由と続かない理由

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英語を学ぶ理由と続かない理由とは

ちょっと長いですが、下記は、英語を学ぶ理由や学習時間の捻出方法等について、Google副社長の村上氏が実体験を具体的かつ率直に語られた内容のインタビューです。大いに同意する部分があったのでご紹介します。

「英語ができない人はチンパンジー扱い…「日本人の米グーグル副社長」が31歳から英語を猛勉強し始めたワケ(プレジデントオンライン)」

英語ができない人はチンパンジー扱い…「日本人の米グーグル副社長」が31歳から英語を猛勉強し始めたワケ(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース
米グーグル副社長兼日本法人社長を務めた村上憲郎さんは、31歳から英語を勉強し始めた。きっかけは、米国系コンピュータ会社で受けた同僚からのイジメだったという。実業家・堀江貴文さんの著書『いつまで英語か

もう一つ、継続ということについて私が思うところを。

私は現在、平均して常時30名~40名ほどの生徒さんに、マンツーマンで英語コーチング・英語ティーチングを行っています。生徒さんは日本各地、そして海外にお住まいの方も複数いらっしゃいます。キャパを超える人数は担当できないため、新たに空きが出た場合にご案内できる形になっていますが、興味深いことに一定比率の新陳代謝があります。

一般に、何か新しいことを学び始めようとする場合、その学習が続く人と、続かない人とがいらっしゃいます。英語学習の場合もそうですが、それ以外にも、例えば大人になってからのピアノとか、ジム通いとか、とにかく何かを始めても続かない場合の一番の要因は、それを使って何をするか、いつまでにどのくらいできるようになっていないといけないか、という明確なビジョン・目的やデッドラインがないことです。

そもそも日本は面積のわりに人口が多く、ひいては日本語話者数が多く←世界には7,000を超える言語が存在していますが、日本語は話者数で世界13位と実は上位であり、かつ日本国内においてはぼぼ全員が日本語を話すため他の言語が必要ありません。また、教育水準も高く、あらゆる分野が日本語に翻訳され自国語で勉強できる環境が整っているため、和訳されていない最新論文を読まねばならないとか英語で発表する必要でもない限りは、実戦的な英語は必要ありません。論文を読むのだって、いまは優秀な翻訳ツールがたくさんありますから、高度な知的専門職の方でもそれらを駆使している人が殆どです。

また、ビジネスでも外国人と頻繁に交流する機会がある人は、限られた、いわゆる「エリート」とされる方のみであり、社会自体が「エリート以外に英語は必要ない」という仕組みになっています。この仕組み、そして教育内容が変わらない限り、どれだけ英語の授業の時間を増やしても、文法や、実用性に乏しい英文和訳・和文英訳の時間が増えるだけで、実際に使えるレベルで英語を話せる・聞ける人は増えないと思います。

コーチングで明確な目標を毎日のルーティンに落とし込む

英語を学ぶ目的として、「英語でドラマや映画が楽しめるようになりたい」とおっしゃる方も多く、それは自体はモチベーションとしてとても良いと思うし共感できます。

しかし、どんな目的であれ、ふんわりと思っているだけでは、学習を継続して目的を達成するのはなかなか困難です(中には性格的に継続が得意で自力で達成できる方もいらっしゃいますが、ごく稀です)。なので、コーチングセッションでは、初めに必ず何か具体的な目標を設定していただきます。それは、例えば半年後にはこの映画の台詞を全て暗唱している(=聞き取れて発音できるようになっている)、秋に予定している海外旅行で現地の人と楽しく会話する、試験(VersantやTOEIC、英検に)で何点を取る・合格する、や、瞬間英作文の基本編を完全マスターする(どのページも各問10秒以内で完璧な英文にできる)、3か月後に英語の会議を自信をもってファシリテートする、半年後にワーホリに行く、など、どんなものでもよいのですが、具体的なほど効果的です。そして、そこから逆算して、ではどのような素材・教材を、どのようにやっていけばよいのか、一日の中で何時には何をする、といったところまで、毎日の学習スケジュールに落とし込んでいきます(英語学習の日常化)。そして、スケジュールが完成したら、それに沿って淡々と継続するだけでなく、1~2週に1回、方向性が正しいかどうか、客観的なチェックを行います。こうした一連の目標設定~毎日のプラン作成~定期的な面談・修正が、いわゆる英語コーチング・コンサルティングです。

人間は本来変化を嫌う生き物

新しいことを身に着けるには、それに割く相当の努力と時間が必要です。英語を勉強しなくては、と思うものの、何に使うのか、いつまでにどうなっていなければならないか、それには毎日何をしなくてはならないかが明確でなければ、普通はそんなツラいことが続くわけがありません。特に大人には「仕事」「家族の世話」という超強力な免罪符があり、「今週はどうしても時間がとれなくて~」という言葉は本当によく聞きます。

脳科学的にも、人間は本来変化を嫌う生き物であることがわかっています。人間にとって最も大切なことは「死なないこと」で、現状で生存できているのに、新たな行動を加えること=生存を脅かすリスクが上がると捉え、心理的な抵抗感が生まれます。

ですので、英語学習を開始し、継続するのは本来難しいことで、なかなか始められない、あるいは、始めたものの、やっぱりやめちゃおうかな、という気持ちがよぎるのは当然のことです。そして、それでご自身がよいと思っているのであれば、それでいいのです。それは、今のその人には、英語学習の優先順位が低い、そこまで身につけたいと思っていない、ということですから。本当に必要、できるようになりたい、と思う時が来たら、その時にまた始めればよいのです。

Better late than never(たとえ遅くてもやらないよりはいい)と言いますが、語学については開始時期(年齢)の早い遅いはそれほど関係なく、学びたいと本気で思った時が適齢期で、その思いの強さが学習効果を指数関数的に高めていくと私は思います。そして、本当に身につけたいと思ってご連絡いただいた方には、私の持っている知識や経験を基に、全力で伴走させていただきます。

また、コーチングを受けて毎日ごりごりやるほどではないけれど、趣味として、あるいは現状の英語力の維持のため、細く長く英語学習を継続していきたい、という方のために、「同時通訳者と英字新聞で学ぼう★英語中~上級者のつどい」という勉強会を隔週で開催しています。こちらでは、毎回旬の英語メディアを取り上げ、内容の理解やディスカッションなど、コミュニケーション重視の勉強会(というか、オンラインの集まり、といった緩い感じです^^)を行っています。

千歳船橋・経堂・オンライン JET SETイングリッシュ