英文法のお悩みNo.1「冠詞」a? an? the?①

英会話サプリ

日本人の英語で一番間違いが多いもの、それは「冠詞」。いわゆるa, an, theのことですね。

英語では、基本的なルールとして、名詞の前に必ず冠詞を付けます(後述しますが、複数形など無冠詞の例外もあります)。この冠詞、日本語にはない概念のため、苦手とする人がとても多いのですが、冠詞の有り無しによって文章の意味が全く違ってきてしまうことがあるので、非常に大切なものなのです。

また、話す時だけでなく、英語を書く際には、どの冠詞を使うか、あるいは使わないのか、判断が必要になります。そして、間違った使い方をすると、上述の通り、違う意味で伝わったり、誤解が生じてしまいます。

私が日本人の英語添削指導をしていた時も、一番多く指摘したのがこの冠詞の間違いでした。英語における冠詞の使用頻度は相当に高いため、冠詞をマスターできれば、あなたの英語は見違えるように変わります!これから複数回に分けて、冠詞の使い方のルールをお伝えしますね!

その前に、そもそも冠詞について、少し説明させてください。

冠詞は、「定冠詞」「不定冠詞」に分けられます。前者がtheで、後者がa/anです。そして、これらの冠詞の役割は、①話し手(書き手)が何について話しているのかということと、②聞き手(読み手)がそのことについてどの程度知っていると思うかという話し手(書き手)の推測度を示すことなのです。日本というほぼ単一民族で均質な一言語の国とは異なり、英語が使われる環境では、人々の出身地やバックグラウンドは多岐にわたります。そうした、共通認識や常識が通用しない人同志でも情報を合理的に伝達するために生まれたのが、冠詞なのです。

ちなみに、特に英語教育の専門家ではない英語のネイティブスピーカーに、冠詞について質問したことがある人もいるかもしれません。しかし、その場合の答えはおそらく「よくわからないけど…この場合はtheだね。そしてこの場合は普通、aなんだよね。」「理由を聞かれても、説明が難しいんだけど、そうじゃないと変な感じがするんだよね。」という感じだったと思います。ネイティブにとっての冠詞は、日本人にとっての「て・に・を・は」くらい、無意識的なものなのです。

ちなみに、英語を学び始めたばかりの英語圏の子供向けの文法書には、下図のような説明がありました。これを見ると、やはり、英語を話し始めたばかりの時には、英語圏の子供であっても迷うことがあるようですね。

おそらくこの表だけでは日本人にはぴんと来ないので。冠詞の使い分けルールについて、次回以降に具体的に説明しますね!