書店で英語学習教材を見ていた時、ふと思い立って、日本語能力試験の教材コーナーも覗いてみました。
そこには非常に多くの日本語学習用教材が並んでいましたが、私が手に取った数冊は、解説が英語とベトナム語で書かれていました。ベトナムのかた、コンビニのアルバイトに多いなという印象はあったのですが、やはり来日されている人数が多いのですね。
その多くの教材の中から、「イメージでわかる日本語の助詞」というタイトルの本をぱらぱらと見てみました。そこには、こんな感じで「に」と「で」の違いが説明されていました。
・学校( )図書室があります。
・公園( )フリーマーケットがあります。
このかっこの中に、「に」と「で」のどちらが入るでしょう、という問題と、その文法的な理由が記載されていました。
その解説を読んで、(なるほど~!確かにそうだわ)とは思いましたが、実際には自分が話す時に、そのようなことを意識して話しているわけでは全くありませんよね。そうではなくて、(こういう時は、普通こう言う)というものが頭の中にあって、それを特に意識しないで発しているだけで、日本語がぺらぺらのネイティブの日本人にとって、日本語文法はあくまで後付けの説明です。(だから、学生時代、国語の文法が苦手だったという人はたくさんいますが、そういう人でも日本語は普通に話せますよね?)
英語も、本来そうあるべきなんです。こういう時はこう言うもの、というベースに基づいて言葉を発することが自然で、それが何故なのかを説明できるのが文法、文法はあくまでそういう位置づけであるべきなんです。極論を言えば、文法を説明できなくても、正しい英語が話せれば問題ないわけです。実際、英語のネイティブスピーカーに文法の質問をしても、うまく説明できないことはとても多いです。
なので、大切なのは、こういう時はこう言う、というベースをまず頭の中にしっかりと作ること。これがなければ、文法に振り回されて、ひとつ言葉を発するにも考えないといけない事項が多すぎて、いつまで経っても自然にテンポよく話せるようにはならないと思います。
文法ばかり最初に頭に詰め込んで、頭でっかちにならないように、言語はあくまでコミュニケーションの手段なのだから、ベースを作ってそれに沿ってどんどん話すこと・聴くこと。そのトレーニングを中心に、今後も指導をしていこう。改めてそう思ったのでした。
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